レスキューダイバーU(水中蘇生法) 2日間
RESCUE DIVER-2/GRAND RESCUE DIVER(同意・同義語です)

受講資格 レスキューダイバーTを受けた方のみ受講出来ます。

補講・・・1日目及び2日目のプール/海洋の科目が出来無い場合は、補講をして頂きます。


レスキューダイバーU
(水中蘇生)での目的は、まず水中・水面に於いて、自分の身を守り得る方に特定しています。

その上でバディレスキューやグループコントロールを行える技術を学ぼうとする内容で有り、特に水中より水面までの引き揚げを重要視、水面及び浅海(水面下〜)移動においても溺者へのエアソース供給を可能とし、これまでに無かった画期的な内容ですが、更に水中での蘇生に重点を置いています。これは、いち早く対処する事で生命の維持を重視し、また、蘇生後に水面へ安全に引き揚げる為の特殊・特別なコースです。

レスキューダイバーU(水中蘇生編)では、作業性やすばやさを重視したレスキュー法であり、水中でのあらゆる事態を想定し、セルフレスキューを確立したレスキューダイバーに対して、更なる高度の技術習得の為の訓練です。
より深い水深より水面へと溺者の引き揚げや、水中での蘇生対処を重視した内容ですが、ディープ領域へのレスキューは高深度潜水対応の自己治癒潜水法を習得したDeep Rescue-TDiver、Deep Rescue-UDiverに引き継がれます。

  講義と内容(内容の詳細説明を行う)

A.水上、陸上でのマウスツゥマウス・CPRの知識と施術が的確に出来るかどうか.

B.レスキューTでの判断法をもっと詳しく行う.

C.止血法及び初期手当て(この時、医療法に触れない様に).

D.器具を使った心肺蘇生法(酸素吸入器、その他).

E.減圧症とエアーエンボリズムの判断法(対処の仕方に違い有り).

F.水中レスキューの必要性と水中蘇生の難易性(ダイビング技術の高度性).

G.パニック及びショックの対処法と、どの様にしてこのような状況が起きるか?

  1.水中での判断と対処法. 起きてしまった時の相手に対してのホールドの仕方.

  2.水中でのレスキュー法及びキャリングの仕方.

  3.水中で、溺者の肺の中の水を吐かせる時のポジションと注意点.

  4.エアーブロウイングとエアーブリーディング.

   水中での呼吸のうながし方と心臓マッサージ法.

  5.水面までの浮上法(大変難しいため、要練習).

    水中、水面での装着器材の対処の仕方.

  6.水面での対処法.

  7.水上(船の上、陸上)に上げてからの注意点と移動中の対処法.

  8.救急隊及び一般医又は専門医への引継ぎの為の状況報告並びに指示.

  9.事後処理と事故報告書の作成.

H.漂流した時の水面サバイバル法と漂流時のレスキュー.

  1.真水の作り方.

  2.器材の対処.

  3.グループコントロール法.


実技 (プール又は海洋にて) 約3時間

A.プール/海洋実習

  1.エレベーション、ホバーリング、コントロールドスキップブリーディングの徹底練習.

  2.水面、水中での重装備の脱着とタンクバルブの開閉.

  3.全装備の内、マスクとフィンをはずして5分間〜10分間の自由潜水.

  4.溺者の水面、水中でのホールドの仕方と注意点.

5.水中でのエアーブリーディング手順、水中において溺者の肺の中の水の抜き方と口の中の水の抜き方の練習.

  6.水中でのCPR法(胸部圧迫心マッサージ).

  7.溺者を浮上させる為のキャリングとアセント法.

  8.浮上途中でのエアーブリーディングと心臓停止の場合の対処法.

  9.水面に浮上後、或いは水中移動中のエア−ブリーディングと器材の対処法.

 10.水面〜船上〜陸上までのCPRシュミレーション.

 11.レスキューダイバーに必要な泳法と、潜水器材の多用性の勉強.

◎5.〜9.の項で肺からの水の出し方、人工呼吸、心停止者に対しての対処法を学ぶ.
 
肺へ空気を送る時、注意しないと胃へ空気を送る為に溺者の姿勢に注意する。
 仮に胃に空気が入った時の対処と処置法も覚える。


海洋実習.ボートダイブ

A.午前中(水深20mにて).

  1.エレベーション(BC操作による潜降・浮上・停止の自在手順)、ホバリングの練習.

  2.重装備の脱着とタンクバルブの開閉.

  3.各種キャリング法.

  4.ノーマスク、ノーフィンでの対応の仕方.

  5.プールでやった事のおさらい.

  6.水中でのエアーブリーディング(レギ及びマウスツゥマウス).

   溺者の水を吐かせ呼吸を促す方法と、心臓停止の場合の心臓マッサージ法.

  7.浮上の為のキャリング及びアセント法.(3m〜5m浮上させ、横え移動させる).

  8.水中キャリングと水面キャリング.

  9.船への引き上げ方.

 10.船上でのCPR、マウスツゥマウスシュミレーション.

 11.その他、ディスカッション.

◎6.〜8.の項で肺・口からの水の排出及び蘇生法をマスターする.
 
肺へ空気を送る時、注意しないと胃へ空気を送る為に溺者の姿勢に注意する。
 仮に胃に空気が入った時の対処と処置法も覚える。


B.午後(水深10mにて). ボートダイブ

 ここでは事故の想定をしてやって行く.

  1.1本目と内容はほぼ同じ.

  2.溺者を想定して実際に水面まで上げる.

  3.いままでやってきた訓練内容を実際に実行する(バディ同士で).

  修了.

◎まとめとして

プール及び海洋において、水中からの超安全な引き揚げ法と、水面上にて肺並びに口の中の水の排出法を覚え、水面移動時にエアブローによる人工呼吸法をマスターする。(新規特別指導科目)

肺へ空気を送る時、注意しないと胃へ空気を送る為に溺者の姿勢に注意するが、仮に胃に空気が入った時の対処と処置法も共に覚える。

ディープの為のレスキューは大変に難しい為、自己治癒減圧法の修得者に譲った。

              講師 JAPAN CMAS 常任理事  國次 秀紀

 

                          H15.11/28 プログラム改正

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