【「スキューバダイバー」自分の身を守る為の予備知識】
study-four_iからの続きです。
◎ いつの頃からか女性のダイバーが男性ダイバーを数の上で追い越してしまった感があり、ウエットスーツ等もカラフルとなってダイビングに行ける日を楽しみにしている昨今です。
男性と女性とではダイビングに於ける生理的要因やリスク等があり、常に念頭に入れてダイビングをされたい。
1.肺活量が小さい.
特別に訓練をし、筋力や機能強化をしていないとすれば次の事が言えるのではないだろうか。 1.空気の消費量が少ない. 2.寒さに強い.
が上げられるが、若干気になる事は持続性の運動等に多少難が見出される。 では、太っている方は良いのかと言うと、やはりそうでもありませんので、ここでは適度な体形としておきましょう。
痩せている方や無理なダイエットをしている方の場合は、皮下脂肪や体脂肪においても低くなって、体温の保持機能やエネルギー代謝に影響を与えます。 糖質、蛋白質が分解されエネルギーに消費されて行きますが、不足がちになると脂肪及び中性脂肪を含め分解しエネルギーに変えて行きます。
この時に、脂肪を分解する為にカルシュウムが絶対量必要となりますが、このカルシュウムは女性に対して大変重要な各種ホルモンの分泌にも不可欠で、不足してくると骨組織や骨髄及び歯などからもカルシュウムを抜き取ってしまいます。
当然として爪や髪の毛にも多大な影響を与えます。
カルシュウムが不足すると、ヒステリックになるのもホルモンバランスを崩した為に起きる女性特有なものと最近まで言われて来たが、一部の男性にも表れており、心理的にも不安要因を来たす。
水に入っただけでも体の筋肉を大幅に使い、筋力不足や運動不足であればなおさらに必要以上に筋肉を使い代謝が早くなる原因を作って体温の上昇や心拍数の増加を引き起こします。
これはオーバーワークの始まりで、酸素を必要以上に取る結果に陥ってしまう。 女性の妊娠においての注意点は、前述したようにカルシュウム不足によるホルモンバランスの問題とオーバーワーク、低体温、高体温、オーバーワークや高代謝における血糖値の低下、酸素及び二酸化炭素中毒による胎児への中毒症状と組織の損傷等が上げられます。 適切なダイビングであれば胎児にはさほど影響は無く、逆に良い結果を出す場合が有り、少なくとも6ヶ月、不安であれば3ヶ月〜4ヶ月位でダイビングを休止したほうが無難です。 しかし、この適切なダイビングとは・・・無理なオーバーワークをせず、中性浮力を程ほど出来て、ストレスを貯めないダイバーで無ければなりません。 体脂肪、筋肉の付き具合、肺活量、身長、血液量、運動量で空気の消費に関係します。
当然として、皮下及び内臓脂肪が多く、肺活量と血液量が少ないと空気の消費も少なくなります。
精神的なストレスが有った場合は運動量も増え、空気消費が多大な場合も有ります。
確かに生理の為にホルモンのバランスを取ろうとして通常よりも負荷が掛かるのは事実だ。 では、どの様な負荷かと言うと、ホルモンの安定に欠かせないカルシュウムの摂取に於いて十分なる量を血液内から無機カルシュウムを摂取出来れば良いが、そうでないと骨髄内の硫酸Ca、塩酸Ca、燐酸Ca他にカルシュウム化合物から分解し取り出そうとする。 この作用は全身の骨髄に及び、指や腕の骨髄も含まれる。 この作用が生じると云う事は血液が骨髄にも集中して循環して行く。
また、骨の血管は大変に細い為に詰まり易い。
此の侭では減圧症には成らないが、潜水時間ギリギリ、インターバルの短い再潜水、リゾートなどでの潜水回数の多いダイビングでは発症核の周りに生理的に発生したサイレントバブルスが付着し、更に高濃度の窒素がこのサイレントバブルスに溶融して減圧症発症因子化し、浮上時の過飽和によって末梢血管閉塞性のT型減圧症を起こす。 もっと余裕を持ったダイビングで有れば罹患率も低くなるのだが・・・。
一度でも無理なダイビングをすると、この減圧症発症因子は体内に残存してしまうので、いつ発症するか予測が付かないが、無理な浮上やギリギリ潜水、インダーバルの短い再潜水、潜り頻度の高いダイビングは控えなければいけない。
またはダイビングの潜水スタイルを変えて消泡化に務めるしかないと言いたいが、これも不完全であり、いつ再発症して、更に悪化するかも分からない。 または、US NAVYの治療用リカバリーテーブル6Aテーブルによる消泡か、US NAVYの治療用リカバリーテーブル6テーブルでも効果は有るが、完全には消えない。 兎に角、減圧症発症は女性の方が多い為に減圧症に掛からない余裕を持った時間配分でのダイビングを楽しんで貰いたい。 別として、「減圧症自己治癒潜水法」による消泡 と減圧症治癒も有るが、一般的では無い。 ◎体の不思議 女性と男性 女性の生理から人間の体と情緒 の関係 参考リンク ピルとのつきあい方 ダイビングに於いて疲労は最低限の付き物なのですが、この疲労に関わる減圧症やパニック、不可抗力的な溺れ等がダイビングを始めたばかりの初心者から30年〜40年と熟練を積んだプロダイバーにも起きています(;一_一) もう一度、疲労について、潜水生理学の本質を考え改めなければいけません!! 下の図は乳酸分解(嫌気性代謝)による重大な問題図です。
疲労とは (疲労、痛み、発熱によって身体の機能異常を表す3大発信信号の一つです) 「疲労とは、作業あるいは運動をしてゆく事によって、身体各部の器官や組織のエネルギーの消耗、あるいは調整の低下によって機能の減退が起こり、これが全体として作業や運動の成果を低下させる様になった時の状態」と定義される。 更に広く疲労を定義すると、「生体に及ぼす環境、生活および作業条件によって、生体の恒常的維持の機能水準が変化した状態」、スポーツ生理学的には「一定の、或いは期待されるパワーの出力を維持出来なくなる状態」、或いは単に「運動に必要な力が発揮出来なくなる状態」として定義する事が出来るのだ。 しかし、疲労という概念は内因的(身体内生理的な要因と脳へのストレス)なものと外因的(対外的な精神ストレスから来る身体への調整機能不全)なものを含む為、どこまでを含めたものかを考えなければいけないが、この項では直接的疲労とダイビングに関りの疲労に関して説明してゆく。
疲労とは作業の継続により持続する能力が落ちる事を云い、身体の疲労(末梢性疲労)と神経的な疲労(中枢性疲労)とに分けられる。 このCO2と乳酸CH3CH(OH)COOHの解糖分解によって乳酸塩と水素イオンが発生し、筋肉及び静脈内へCO2とH2Oを産生し、これが疲労因子となり疲労中枢に働きかけるが、酸素の消費量(換気亢進)によって息苦しさからの神経的な疲労因子にもなりえる。 ここでの換気亢進は肺からの排出CO2が正常に排出されない為、血漿中のCO2(PCO2)が増えた事で酸素の取り込み不足となり、肺への深い呼吸へと変貌する。 この呼吸は、その水深に於いて空気を吸っても吸っても苦しさはぬぐえないのである。 この息苦しさを増長している原因そのものは血漿中のCO2(PCO2)で、呼吸中枢はCO2の状況で呼吸筋を動かしているに過ぎないのであり、これに血漿中のCO2(PCO2)の持つ体温保持機能→CO2は体温の上昇に寄与し、酸素02は体温の低下に寄与するが、この場合は酸素02が足らないのに加えて体温(脳及び身体)の上昇が起きて尚更に苦しさが倍増するのだ。(上の図の静脈側の重炭酸イオン、重炭酸ナトリウム、炭酸ソーダを参照) 回避する為には体の動きを止めて乳酸の発生を止め、その場に静止して、尚且つ首筋や顔面、頭などを冷やせば元へ戻って行き、正常な呼吸へと戻るのだ。
知らなければ、ベテランのダイバーであろうがパニックや溺れへと引き込まれる事となる。 つまり、ダイビング中は空気がもったいないとかで無理なスキップ呼吸をしてみたり、苦しいからといって思いっきり空気を吸っても良い訳では無い。 リラックスしてゆっくりと空気を吸い、中性浮力の取れたダイビングを楽しむ事が、より安全なダイビングへと繋がるのだ。 疲労とは、末梢性疲労に始まり、中枢性疲労となる事で疲労困憊(こんぱい)の状態となるが、この逆もあって中枢性疲労により末梢性疲労も起こすのです。ご注意を(^^ゞ
@筋中のクレアチン燐酸(CrP)の枯渇.
また、身体の恒常性維持が出来れば疲労は少ないのだが、これとは逆に精神的ストレスによる恒常性維持機能不全を起こす為、回避する為の生理・生化学・精神ストレスに於ける知識等が必要となる. クレアチン (Cr)
とは、1-メチルグアニジノ酢酸(或はメチルグリコシアミン)のことで、アミノ酸の一種. 一番の問題はフィンキックの多さであり、運動不足の筋力の低下でも疲労の度合いが違う。 また、ストレスによる体調の失調で疲労中枢に素早く働きかける為に疲れが一段と増す。 下記の図はアンモニアの生成と合成によって毒性の無い尿素等に変えているが、体内ではアンモニアNH3(脂溶性)やアンモニュウムイオンNH4+(難脂溶性)の形で存在しており、特に脂溶性のアンモニアNH3は細胞膜を通過して、細胞内へ入り、細胞障害毒性を発する。 また、アンモニアには神経毒性があり、肝臓疾患や肝臓の機能低下などで尿素回路に障害が起きるとアンモニアを無毒の尿素に変換処理出来なければ、高アンモニア血症等になり、アンモニアが脳血液関門を容易に移行して脳障害が起こる。 脳ではアンモニアをGDH(グルタミン酸脱水素酵素)によってα-ケトグルタル酸と結合させ、グルタミン酸を生成させ、アンモニアNH3を無毒処理させる。 その為、脳内のα-ケトグルタル酸が消費されて減少し、更にオキサロ酢酸も減少して、TCA回路によるNADH2+生成や、呼吸鎖によるATP生成が停止する。 結果として、脳神経細胞障害が起こり、最悪の場合は修復不可能な脳細胞死が起こる。 つまり、アンモニアの影響によってATPの生成(エネルギー産生)が低下してしまう。 また、GDHによってグルタミン酸の濃度が上昇するが、アンモニアを処理する為にグルタミン酸合成酵素でグルタミンが合成され、神経伝達物質として作用する。 しかし、GABA合成の前駆物質であるグルタミン酸が減少する。 これは、アンモニアによって脳神経の伝達が遅くなる事を表している。 尚、グルタミン濃度の上昇はグリア細胞の細胞内浸透圧を増加させ、細胞内の水分量を増加させるので脳浮腫が生じる。 アンモニアはグルタミン濃度を上昇させて脳浮腫も起こすのだ。 アンモニアは脳細胞内の水分量も増加させて血液pHにも影響を与える。 睡眠不足でダイビングすると、どうなるだろうか?
体の代謝機能低下により、体温の低下や血糖値低下及び内蔵機能低下により乳酸分解が遅れ、疲労因子や疲労物質の蓄積により、運動機能(筋肉の収縮と弛緩)低下や脳に於 ける思考力の低下及び感覚器反射の低下をきたす。 内蔵機能低下に伴い脱水症状も現れる。 二日酔いに於いても同じ様な症状となるが、二日酔いに於いては脱水症状等が顕著に表れる為に気を付けなければならない。 血中内にアルコールや分解後のホルムアルデヒドが残っている為に自律神経や交感神経、中枢神経に影響を及ぼす恐れがある。 判断力の低下や感覚器の機能低下があるが睡眠不足とは多少違い、体温等が高い。 二日酔いの場合は脱水状態の状態にもよるが、血中の水分量が少なくなる為に血液の粘度が上がり、スムーズに血液循環が出来なくなり、窒素の排出がやはり遅くなる。 起因となる条件は違うが、どちらも血液の循環が悪く、窒素の排出が遅い為に減圧症になり易い。 どちらの方が減圧症になり易いかというと、前者の方が特に掛かり易い。 疲労に於いての危険性は体温低下や血糖値低下に伴い、体温の保持の為 、末梢組織に於ける毛細血管への血流を阻害や抑制する為に窒素の排出が通常より遅くなり、減圧症に掛かる確立が高くなるので注意されたい。 筋肉の疲労と痛み また、筋肉や生体の疲労感は乳酸の生成による筋肉内の血液酸化作用による疲労感や痛みを生じる。 脳内での疲労因子(アンモニア等)が関わり、神経を介して筋皮に痛みを生じさせたり、末梢の組織での水素イオンの関わった毛細血管閉塞による組織炎症での痛みもある。 やはり、皮膚型やT型減圧症に掛かり易い。 早期回復の為の対策 →【疲労と代謝 】にも記載. 代謝を助ける為には、高蛋白質及び脂質の多く含んだ物を摂取し、水分の補給として高電解質の多く含んだドリンクの飲用薦める。 しかし、疲労因子(大量の水素イオン)や疲労物質(乳酸塩やNH3)が多く残っているので身体を極力休める事に努力されたい。 二日酔いの場合はホルムアルデヒドを肝臓で分解するのではなく体外に放出した方が回復が早いので、電解質の入ったドリンクを 2〜3倍位に割って大量に飲用する。 DRYスーツの場合は不向き(-_-;) 結果として体温の低下や内臓の不調が起きて筋肉の痛みや関節の痛みの信号として脳に伝わり気分が悪くなったり体調の不全を訴えるが、時として腹痛や下痢、めまいや吐き気として表れる。 時として、このストレスが疲労へと変わり、末梢組織への血流の阻害や抑制を行うと皮膚型やT型減圧症へと導かれてしまう。 また、2本目のダイビング時に於ける耳抜きの不調(低血糖、体温低下)も起きて来る為、当然として疲労度も増す。 体調が悪ければ、少なからず皮膚型、T型、U型の減圧症を誘発する為、注意が必要 !! 余談話1として、減圧中やギリギリ潜水の浮上中にオーバーキックやオーバーワーク等で筋疲労や関節への疲労を与えると、T型の減圧症になり易い(;一_一) 余談話2として、浮上中にオーバーキックやオーバーワーク等で身体への筋疲労をさせると嫌気性代謝での乳酸が産生され、大量の水素イオンが筋肉内と静脈内で生まれる。 結果、重炭酸イオン、重炭酸ナトリウム、炭酸ソーダと結合分解されて静脈内中にCO2と水素イオンH+及びH2Oが分離され、H2Oは静脈血液のpHを下げてアシゾースト化、H+は筋肉の収縮を阻害、CO2は静脈血漿中のCO2濃度を上昇させて、正常な肺換気
が行われない為、→身体はこの状態を感知して回避する為の状況を作ろうとして大量の血液を門脈を返して静脈中に送り込むが、この状態を簡単には回避出来ない!!!!!????? これが、苦しいが為にレギュレーターを外す及びマスクを外す行為なのだ。 苦しいが為に起こす、相反する行為そのものであり、その場からの回避・逃走本能が働いたが故の空しい行動なのである。 ただし、ディープダイビングに於ける窒素酔いに於ける陶酔からのレギュレーターを外す及びマスクを外す行為とは根本的に違います。
水中浮上時では、苦しくなったら動かない、楽になったら動くが最良の選択肢と言える。 ◎疲労に対しては色々な形で述べて来たが、ではその疲労を回復する為に体はどの様な生理機能をして行くだろうか! 考えてみよう。 まず、その前に筋肉の代謝と疲労因子について再度検証しよう ! (図を参照) この下の図は筋肉疲労時の状態を表す ! 血漿Ca2+濃度の調整に関するホルモンはパラソルホルモンとカルトニン。ビタミンDもCaの摂取に必須でありDホルモンと呼ばれる。 血漿Caは、骨組織がCa2+を放出したり、反対に血漿Ca2+を結合したりし、食物中のCaを消化管(腸管)から吸収している。 また、腎臓から燐酸と関連してCaを排泄するなどの機序によってバランス良く調整されている。 パラソルホルモンは血漿Ca2+濃度が低下した時に分泌が増し、骨におけるCa2+の放出と、腎臓からCa2+の再吸収を促進する事によって血漿Ca2+濃度を正常値へと戻す様にと働く。 パラソルホルモン(副甲状腺ホルモン、上皮小体ホルモン)が過剰に分泌されると、骨組織からCa2+が血液中に過剰に放出されて、血漿のCa2+濃度は上昇する。 しかし、過剰に放出されると骨の中に嚢胞が生じ、嚢胞性線維性骨炎を起こしてしまう。 血漿中のCa2+と燐酸HPO42-とはその溶解度積が一定で在る様に変化する。従って、血漿のCa2+が増すと、燐酸HPO42-は腎臓から排泄されて尿中の燐酸が増し、血漿のHPO42-濃度は減少する。 また、パラソルホルモンは腸管からCa2+の吸収を促進するが、この時にビタミンDが必要となる。 カルシトニンは血漿Ca2+濃度が上昇すると分泌されて血漿Ca2+濃度を下げる様に働き、骨から血液へのCa2+遊離を抑制し、腎臓からのCa2+排泄を促進する。 結果として骨の形成を助ける事にもなる。 C クレアチン CP クレアチン燐酸 P 無機燐. G-6-P (ブドウ糖-6-燐酸) アセチルCoA (アセチル助酵素A) アデノシン三燐酸(ATP) ⇄ アデノシン二燐酸(ADP)+無機燐酸(Pi)+エネルギー 筋小胞体のカルシュウムCa2+によって筋肉の収縮を行っているが、再取り込みを行っても全てを取り込む訳ではない。 通常、Ca2+は細胞外へ取り込まれており、細胞外から細胞内へ取り込まれてトロボニンやカルモジュリンに受容されると骨格筋や心筋、平滑筋の収縮が起きる。 筋肉以外の組織でもCa2+によって細胞の活動を調整しているし、また、酵素を介してたんぱく質を燐酸化し、細胞膜のイオンチャンネルの開放など種々の生理的反応を高めている。 血中の血糖値が低下して来ると、脂肪も分解され栄養素として投下される。
ADP(アデノシン二燐酸)の再燐酸化速度が低下し、ATP(アデノシン三燐酸)が減少する様な低エネルギー状態では、AMP(アデノシン3',5'燐酸)ディアミナーゼが活性化されるが、結果としてAMPが分解されてIMPやアンモニアNH3の生成が高まる. イノシン酸(—さん、inosinic acid)は、ヌクレオチド構造を持つ有機化合物の一種。 主に肉類の中に存在する天然化合物である。呈味性ヌクレオチドの1つであり、日本では鰹節に含まれるうま味成分のひとつ。 一般的にダイビングでの体の代謝率は通常の3倍と言われ、経験者であれば爪や髪の毛が伸びるには合点が行く。 しかし、カルシュウムCaの補充をしないと骨密度の低下が起きて骨租しょう症となってしまう。 しかし、骨密度が低下してくると爪が薄くなったり、爪が割れたり、爪の変形等が起きるし、髪の毛等もつやが無くなる。 ダイバーとて宇宙飛行士と同じで、適度な筋肉の疲労によってCaを吸収し、適切にCa2+イオンとして利用しなければ骨格や筋肉の維持が出来ないので注意しましょう!! 疲労の回復には 1.クレアチンの補充(サプリメント) よく見てみると乳酸を発生させない、また、発生させてもエネルギーの元であるATP生成を助ければ大丈夫な事が解る。疲労と代謝の項を良く読んで理解して下さい。 疲労と代謝では、内因性・外因性から来る精神的なストレスから起きえる身体の代謝によって身体の不調や身体保持機能、回避行動を伴った空気塞栓症(エアエンボリズム)や減圧症を不可抗力的に引き起こす可能性があるのです。注意しましょう ! ----------------------------------------------------------------------- b.疲労と水温
潜水反射作用(ダイビング・リフレックス) この反射作用は心臓や脳への血流を確保する為、大量に血液を使う筋肉や内臓器への血流を極端に抑える作用がある。 通常では冷水に顔や頭を浸ける事によって引き起こされ、心拍数の低下や末梢血管の収縮を伴う血圧の低下が起きる事が知られており、時として心臓病の心拍数拍動過大の治療等にも使われている。 一番の効果的利用法は息こらえによる潜水であるが、失神等を含めた危険性をふくみ、また、反射効果後には極度の疲労を伴う事を忘れてはいけない。 スキューバダイバーでは手足の末梢血管や皮膚毛細血管を閉ざす事での低体温を防ぐ作用もこれに当たると思うが、周期的に血管の開放を行う事で血流を回復し、栄養分と酸素を送る事で壊死させない様な機能を発揮している。この事も相当な重度な疲労を伴う為、注意が必要だ。 この反射作用に水浸(イマージョン)の効果(血流量増大)も加わって、ダイバーが水棲人間の様に潜る事を可能としている。 手足の末梢血管や皮膚毛細血管を閉ざす作用は時として、皮膚型やT型の減圧症を呈する場合も有る為に、低体温化も起こしてはならないとされている。 低体温時、末梢毛細血管が血流阻害や血流抑制を受けていても筋運動は可能であり、この時の筋運動を嫌気性代謝による筋運動と言う。 この時に大量の乳酸を出す事で、疲労とダイビングや疲労と代謝の項で述べている乳酸アシドーシスから来る水素イオンによる筋肉の収縮阻害、肺でのCO2排出が出来ず、また、肺でのO2の取り込みの出来ない最悪の状態(パニックや現状回避本能→レギを外す、水面へ飛び出す)を作り出す可能性がある。
種々の物質の熱伝導率を表してみたが、水が一番熱伝導率が高い事に注意して貰いたい。 この効果を利用したものがドライスーツであり、ドライスーツの中に空気を取り込む事で保温性を保つ事が出来るのだが、浮力が付き過ぎる、ウエイト量が多くなると言う理由で、この空気を利用しない講習や、ファンダイビングを行っている。 例えば、水面下ではドライスーツの空気を殆ど抜かなければ浮き上がる為、ギリギリまで抜いて居るが、結果的に体温の低下を誘い、トイレが近くなったり他の生理的な問題点を作って居る。 ダイビングが終了したら、ドライスーツの中へ空気を送り、空気の保温性で寒さをしのぎましょう(^^ゞ 人体は外部環境の一つである温度の変化に対して、体温を約37度一定に保つ機能を有している。 この体温調節機能は、代謝の結果、体内に生ずる熱(産熱)と、その放散(放熱)のバランスによって行われている。 産熱は体の色々な所で作られるが、特に骨格筋が活動する時、その産熱量が最も多い。 更にスピードを増して1.2ノット(毎時2.2km)となると2.5ℓ/minの酸素を消費し、400㎈/u/hrの熱を体内で作り出す。
産熱が代謝即ち化学的プロセスで行われるのに対し、放熱は人体と外部環境の温度差に基ずく物理的なプロセスによって行われている。 つまり、一般的熱移動の形式である伝導、対流、輻射のほか、空気中では皮膚表面からの発汗の蒸発による冷却作用が大きく作用している。 水中に於いては、汗の蒸発による放熱作用は無くなるが、空気と比べ水の熱伝導率はずっと大きい。 これは、水中に於いては体から急速に熱を奪う為、防寒対策の保温スーツ等を着なければいけない。 尚、水温20℃位であっても体温を奪われ続ける為、短時間で全身の震えであるシバリング(shiverring)が起きる。 この震えは寒くてブルッと来る震えで、オシッコを我慢し行きたい時にもしばしば発生する。 水中に居ると尿の生産が多くなり、膀胱にたまるが、膀胱に溜まった尿が冷えて来るとブルッとシバリングする。 水温が高過ぎると、潜水者は放熱が妨げられてうつ熱状態となる。
---------------------------------------------------------------- c.ダイビングに於ける脱水 (潜水での脱水) 脳 82% 骨格筋 76% 肝臓 68% 骨 20% 脂肪組織 10% 人間の体重の60%が体液(水分)で占められていて、その内、体液(水分)の2/3は細胞内にあって「細胞内液」と言われ、残り1/3は細胞外にあって、細胞を囲んでおり、「細胞外液」と言われます。 女性の場合は体重の55%が体液(水分)で、差の5%は体脂肪。いずれも個人差あり。 この比率を体重60kgの成人で見てみると・・・ 細胞内液や細胞外液の水分量が過剰、又は欠乏したりしない様に調節機能での血漿浸透圧や血行に於ける循環血漿量調整などが働いて水分の安定を保持しています。 細胞内液や細胞外液の体液成分の内、細胞外液が減少した状態を脱水と言います。
細胞内液はK⁺(カリウム)が主な陽イオンで、P(リン)やアミノ酸などが陰イオン。 細胞外液はNa⁺(ナトリウム)が陽イオンで、Cl⁻(塩基)が陰イオン。 良く見て頂くと、カリウムは細胞内液のみにあり、細胞外液にはナトリウムと塩基イオンで構成されています。 細胞外液の内の1/4、全体重の5%相当が血管内を流れる血漿量に相当しており、残りの3/4、全体重の15%が細胞間液(間質液)として存在します。 ナトリウムは成分濃度が最も高く、細胞外液の浸透圧を維持するのに重要な役割を果たしています。 また、体内での食塩(ナトリウムや塩基)の量は、細胞外液量を一定に保つ為に必要な物質で、正常な細胞外液量を維持する為、尿細管などでナトリウムの再吸収や分泌が行われているのです。 細胞外液の内の1/4=3ℓ 全体重の5%相当が血管内を流れる血漿量に相当. 細胞外液の内の3/4=9ℓ 全体重の15%が細胞間液(間質液)として存在. 細胞外液の濃度は、大体0.9%なので、「0.9%食塩水」を「生理食塩水」と言います。 腎性脱水:過剰な利尿剤の投与に伴う合併症として、日常的にも認められる事があります。 利尿剤により体内の水分と共にナトリウム、カリウム等の電解質も共に体外に排泄され低張性脱水の型をとる事があります。 また、糖尿病の罹患者で血糖値が不安定な時に、多量の尿糖排泄に伴う浸透圧利尿の結果、脱水を認める事があります。 その他腎性脱水には、尿崩症、間質性腎炎、慢性腎不全等の疾患でも認める事があります。(腎臓での水分喪失) また、意識障害に伴う水分補給摂取量の低下、消化器疾患時の激しい嘔吐などでは胃液や胃酸などの酸喪失を伴い、高度の下痢などでは水分喪失を伴って腎外性の脱水状態になる事があります。 (腎臓以外での水分の喪失) 軽い脱水での自覚症状として倦怠感、疲労感、口・喉の渇き、めまい、頻拍尿量減少などが起こります。 その他の症状としては、皮膚、特に顔や前胸部、大腿部の弾力性、緊張感の低下が起こり、舌、口腔粘膜の乾燥なども更に認められます。 高齢者では、皮膚の弾力性の低下は皮下脂肪組織の減少と紛らわしい部分があるので注意を要します。 重症になって来るとチアノーゼ、意識障害、四肢冷感、乏尿、ショック状態に陥る事もあります。 脱水のタイプによっても現われる症状が異なります。 高張性脱水は、細胞外液量の減少が細胞内から水分の移動によって軽減するのでショック状態を起こしにくい。 低張性脱水では、高張性脱水とは逆に水分が細胞外から細胞内へ移動し、脱水を助長する為に、ショック状態に容易に陥るとされます。 2.ダイビングに於ける脱水(潜水中と潜水後) ダイビングに於いて、一般の脱水症状を呈するのは何一つ変わらないと思われがちだが、ダイビングに於いて、体に掛かって来る運動量は陸上の2〜3倍位とも言われる。 これは、体の捻じれを含めた全身の運動で、1日に2ダイブのダイビングで凡そ3800㎉〜4500㎉の体力消費が有るとされる。 1ダイブ1時間であっても2ダイブなら2時間でこれ程のカロリー消費をするのだ。 とすると、それに伴って乳酸も出す事となり、乳酸の加水分解も起き、目に見えない汗や膀胱への貯尿も起きている。 これは、腎性脱水と腎外性脱水をも考慮しなければいけない事となる。 尚、この拙稿【「スキューバダイバー」自分の身を守る為の予備知識】内で多く取り上げているオーバーキックとオーバーワークでの呼吸数増大や心拍数増大も、腎性脱水と腎外性脱水を安易に引き起こす為に決して良いものでは無いと言える。 これに加えて、ダイビングでは水浸と言われる体を水に浸ける事での心理反射イマージョンでの利尿効果と、水深を増して潜る事での、水中に於ける中性浮力化によって起こる高圧利尿による排尿作用が有るのです。 共に腎臓から膀胱へと導かれますので、一種の腎性脱水と同じ効果が生まれ、脱水へと向かいます。 もう一つの原因として、スキューバダイビングの場合、スキューバのタンク内空気の乾燥度だが、その乾燥の度合いは99.8%以上と言われ、殆ど水分が無い状態ですから、レギュレーターから呼吸をする度に口腔内及び肺内の湿気補給で体内の水分は奪われて行くのです。 やはり、これも腎外性脱水へ向かう系統です。 水中や水面で動けば動くほど喉が渇き、喉がくっつく様な息苦しい違和感になって行きますが、口からレギュレーターをはずしてうがいをすれば、暫くはこの息苦しさから解放されます。 この喉の渇きは、水中に於いての緊張も働いて口元並びに顎に力が入っている事でも原因の元になっているので、口元や顎に力が入らない様に、更に顎を引く動作も、レギュレーターからの空気が喉元に当たる為に注意が必要とされる。 筆者の呼吸の仕方はレギュレーターのマウスピースを軽く咥えるが、咥えた時に口尻をゆるめて軽く海水(又は水)が入る様にしている。 つまり、タンクからの空気は殆ど湿気が無い為に、口の中には常に水分が有る様にしている事で喉が乾かないが、耳抜きの時には、この口の中の水は耳管へ送り出してしまう為に要注意となる。 また、顎に力を入れない様にレギュレーターのエキゾースト(排気弁)から排気をせずに口尻から排気をしている。 これは、マウスピースの噛み具合が大変に緩い事を表している。顎に力を入れない事で、緊張や筋肉疲労、脱水を低減しているのだ。 ただし、口の中に海水を引き込むのは良いのだが、この海水を飲んではいけない。 飲めば血中のナトリウム濃度が上がり脱水化が進む。 マウスピースを強く噛む事で顎に力が入り、更に肩にも力が掛かる事で、疲労感が増し、また、耳抜きも抜けない原因ともなっている。 特に、初心者や中級者に多く、ベテランであっても緊張した時にマウスピースを強く噛んでチップ(出っ張り)を噛み千切ったりもする。 さて、ダイビングでの脱水についてまとめて見よう。 腎性脱水 運動過多による血流量増大での利尿と、水浸利尿と高圧利尿. 腎外性脱水 発汗、呼吸による口腔や気道の渇きと、体外への水分排気. になるだろうか! 良く見ると初心者から中級者系の運動量の多い方がなり易いと気が付くし、それ以外でも、長時間潜水している方に当てはまりそうだ。 が、実は潜水での高加圧下では細胞内液、細胞外液での間質液が血漿内へ流入して外水圧平衡を取ろうと移動を始める為、実質では血漿量が増えて体腔の弱い所、及び関節内へと移動する。 また、血液中の血漿の量が増えた事での利尿効果も働き、膀胱へと導いて貯尿する。 当然として、尿意も催す。高加圧下では、外圧と身体内圧力が完全に飽和しない限りでは血漿と細胞外液、細胞の内液は不安定な状態となるが、血液はサラサラの状態。 潜水後、又は浮上後の体の状態では・・・。 潜水が終了して浮上を始めると、外水圧も下がって身体内圧力も下がり始めると、体腔の弱い部分と関節へ充当されていた血漿は元の状態へと戻ろうとして、血液中へと戻り適正に組織へと配分されて行くが、膀胱へと導かれた水分(体液)は元へとは戻らない。 また、呼吸によって体内の水分を体外へ放出した分もあって、結果的に水面に近付く程、血液内の血漿(水分/体液)は減って行き、ドロドロの血液へと向かって行く。 この血液ドロドロの状態は脱水と同じで腎性脱水とも言う。当然として、ダイビング終了後に水分の補給は不可欠である。 腎性脱水と腎外性脱水の両方が潜水中では顕著に起きている事を表している。 潜水中にこの様な脱水状態を起こさない為には、中性浮力を確実に取り、また、運動量を極力減らす事が最良の方法だ。 ただし、高圧利尿だけは避けれない。 潜水での高加圧下では血液がサラサラなので、窒素の飽和以下、又は所定の無減圧潜水なら問題は無い。 しかし、浮上に際して脱水が起きていると血液がドロドロの状態、つまり、血液の粘度が上がる事で血液の流れがスムーズに行かなくなり、大静脈圧過大へと向かって行く。 また、浮上スピードが早くても、窒素の血管内への放出圧が高まり、同じく大静脈圧過大へと導いてしまうのである。 更に、浮上に際しての呼吸に於いて、意識的に排気をしなければいけないのと、浮上時にオーバーキックによるオーバーワークも心拍数の増加に結び付く為に、してはいけない行為とされる。 ここまでは、脊椎型・脳型・中枢神経型・メニエル型・チョークス型の減圧症に発症してしまう事を言ったが、細胞内液と細胞外液での関係で細胞外液中の血漿蛋白/アルブミンが尿意によって膀胱へ大量に導かれて減ってしまうと毛細血管壁が閉塞を起こし、細胞内液へ取り込まれた窒素が放出されない為にT型の減圧症発症へと向かってしまう。 これは、いずれも腎性脱水、腎外性脱水がいかに危険かを表している。 ----ダイバーにとって重要です(減圧症関連)血液とは何! と一部重複-------- 浸透圧を考える!T型筋肉内減圧症 と関節内減圧症、無菌性骨壊死発症に関係します。 蛋白質(アルブミン)溶液と水とで考えた場合、蛋白質の粒子の大きさは水やナトリウムと比べて非常に大きく、分子量で示すと水18、ナトリウム23に対して、蛋白質のアルブミン粒子は69000と極めて大きい分子数値となる。 例えば、アルブミン溶液と水の間に膜を置いたとしますが、この膜に小さな穴が開いていて、水やナトリウムは通るがアルブミン溶液は通らない膜とします。 この膜の間には両方の間に等濃度になろうとする力が働きますが、水やナトリウムは通ってもアルブミン溶液は通れずに、代わりに水分子がアルブミン溶液に引き寄せられて等濃度になろうとします。この力を浸透圧と言う。
毛細血管壁(半透膜)を介して細胞外部(細胞外液)の水分を血管内に取り込む作用を血漿内の蛋白質アルブミンが行っています。 体細胞に「むくみ」を生じさせない為には、血漿中にアルブミンが(蛋白質)がバランス良くなければいけないとされるが、ダイビング中はイマージョンや潜水反射等で、水分を膀胱へ排出させる事も報告されており、当然、このアルブミンも大量に膀胱へと排出されると思われる。 アルブミンは他の血清タンパクに比べ分子量が小さく、量が多いため、血液の浸透圧調整の役割を担っていると、ここまでは良いのだが・・・・・。 この浸透圧調整に於いて、潜水中に体細胞組織に取り込まれた窒素は、この浸透圧調整によっては体細胞組織より排出されない可能性があるのである。 つまり、この浸透圧により毛細血管壁を通って排出されるべき窒素が出れずに体細胞組織に残り膨潤化すると筋肉型 や関節型の減圧症となってしまうのだ。 特に関節型では骨頭周辺の骨組織に痛みやかゆみ、鈍痛が有るが、これ以外に、骨頭軟骨や緻密質、海綿質、骨髄腔を含めた骨組織で無菌性骨壊死が起きて来る。 この無菌性骨壊死とて、元は骨細胞型減圧症と言われるT型減圧症なのである。 関節型であっても症状がひどい場合、又はひどくなくても繰り返し潜水を行って、周辺部位にその症状が拡大した場合は、関節型から無菌性骨壊死へと進化及び転化して行く事を知って置かなければならない。これは、職業として潜っているプロダイバーに特に多い。 つまり、アルブミン量が減る事で体細胞組織からの水分中(体液)に含まれた窒素は毛細血管壁を通れない事となる。 この作用は関節や骨組織内でも起きており、T型減圧症発症の筋肉型と関節型に及ぶもの、並びに無菌性骨壊死の原因と思われる。 さて、体組織や体液、そして脱水がいろんな状況下で起きる事が分かったが、ダイビングに於ける減圧症の発症にはもう少し語らなければいけない様だ。 それは、この体液の移動に伴ってもう一度トータル的に考えると説明が足りない事に気がついた。 @腎性脱水型、 このBの血漿蛋白質低下での毛細血管浸透膜閉塞性脱水では毛細血管を介して水分のやり取りが出来なくなるが、間質液に開口部を持つリンパ管から水分(体液)の排出は出来るが、一方的な放出となる為、飲水等での供給が無ければ体組織への水分供給は出来ない事である。 ダイビング後にむくみが無いのは間質液が貯留されないのでむくむ事は無いが、逆に細胞内液側に脱水が起きている事に気がつかないのである。 時として、この細胞内液側の脱水では重大な組織の壊死が起きる可能性を示しているし、軽く見ても、この症状ではチクチク感やかゆみを訴え、ひどくなると周辺部位の合同の痛みとしての鈍痛が起きるし、ひどい場合は絞られる様な激痛が走る。 Bの血漿蛋白質低下による毛細血管浸透膜閉塞性では、間質液が貯留されてむくみを生じるが、間質液層に開いたリンパ管によって間質液はリンパ節へと導かれ、異物等が除かれて後、リンパ胸管(リンパ総管)に戻ってから静脈中へ返される。 つまり、通常のルートでは無い形で窒素も通って排出される事となるが、下大静脈を通らずに内頚静脈と鎖骨下静脈で上大静脈へと入り心臓へと運ばれる。 リンパ液=間質液であり、血漿から血漿蛋白質を取り除いた体液(水分)図を参照. ◎脱水の回避の為の水分補給では、腸(小腸と大腸)で吸収される。単なる水でも大丈夫だが、ダイビングの疲労感によっては電解質タイプの飲料水をお薦めする。 大量に飲用する場合は、電解質タイプの飲料水を2〜3倍割して飲むと効果的だ。 ◎体の不思議 女性と男性 女性の生理から人間の体と情緒の関係. 女性の体は難し過ぎます。未だに編集中! 脱水(飲水中枢)に関る項も有り一読して下さい。 ----------------------------------------------------------
◎最近では寒くなったらドライスーツと云う時代となり快適なダイビングライフとなってきた。 一般的な使い方としてはドライスーツ内への空気の送気はスクィズにならない程度に空気を送り込むのだが、その水深に応じての微調整が必要となり、操作が遅いとスクィズが足の周りに起き、血行不良による冷えによって足のつりが始まる。 ウエイトの設定はどうであろうか? ヘルメットダイバーとは違って、スキューバダイバーの場合は次の点に注意をしてウエイト設定を行う。 ジャケット及びロングジョンタイプの5mm厚のスーツを着た状態での中性浮力を取るのだが、この時にスーツの厚みの不均一やへたり等での浮力減少等もあるので注意をする。 ウエイト設定での注意点は、保温層となる空気の量をどれ程までに確保するかに掛かる。 結果として、ウエイト量が軽くなる為に浮上間際の吹き上げが起きている。この事も減圧症やエアエンボリズムの発症を助長するものだ。 練習においてはやはりトリミングの練習から入らなければならない。 水深が1〜1.5m位の所でBCの空気を極力抜き取った後に体を水平にして息を大きく吸ってからドライのインレットバルブにより送気を単発的に行い浮き上がる所まで送気をして行くが、呼吸が苦しく成った時は一時送気を止めて呼吸をし直す。 呼吸での浮き上がり調整が水平が0度、垂直へは45度〜50度位の範囲で行うことが出来て、尚且つ途中での停止保持が出来るように練習をし、最終的に両手を腰の位置まで下げて体を軽く浮かせられる様にし、軽いフィンキックで前進が出来るようにする。 浮いている状態での水平の保持は大変難しいので練習の積み重ねにより水平及び垂直の停止が出来るようになる。 悪い例としては、立ち泳ぎ状態や体が45度状態での前進は水の抵抗が有り、ましてや流れがある場合は前進もかなわない。 さて、ここまではマニアルタイプのバルブでの調整を対象にしていたがオートバルブ(自動排気バルブ)ではどうであろうか? オートバルブでの調整は難しいものでは無く、腕の水平の位置では排気されず、水平の位置より高い所で排気が出来るようにする。 最初はバルブをストップの位置に置き、エントリー後に腕を水平にしてオープン側にまわし、腕が肩よりも高い位置で排気される様に調整を行う。 ネックシールとリストシール(防水性) リストシールにおいて、ゆるい場合はリストシールのO型のシールバンドで押さえるが、手首に力が入った時、腕内側の筋の起伏部分から水が入ってしまうので締め方に注意。 ネックシールもO型や調整の出来るマジックベルトのついたシールにて締め具合を調整するが、O型の場合は固定式の為、ほど良い締め具合が必要です。 ドライスーツを買う時には何年間使用するか又は使用出来るかの観点から選ばなければならない。 一番大事なのは年間に対するスーツの縮みと劣化があり、ネオプレンタイプ(クロロプレン)で0.6mm〜10mmの縮みがあるので3年で縦横3cm位は縮んでしまうが保管の仕方にもよる。 プロダイバーが使っていても空気とウエイトのアンバランスによる落下や吹き上げがあり、落下とは崖の上から一気に落ちる感じで、圧障害によるスクィズや鼓膜の穿孔及び肺のスクィズが起き、吹き上げは空気の膨張によるエアエンボリズム、副鼻腔群や中耳腔のリバースブロックなどが起きる。 生地形状が双方とも違って、ネオプレンタイプの方は保温等の生地空気層が多く、また着た時にも内部に多くの空気を保有する。 保温にとっては大変有り難いのだが、水面や浅い水深での空気の膨張や収縮に影響を受けて潜降しずらく、浮上時に浮き上がり易いので注意をしたいのと、深場でのスクィズは生地に収縮が起き、保温力が低下する。 どちらの対策も微妙な空気の膨張と収縮を覚えなければならないが、まずポジション(水平 、垂直)を自在に変えて浮力の可変練習が大事である。
1.練習においては水平と垂直のホバリングの練習.
確実に使い方を覚えたダイバーは
a.ウエットスーツのダイバーより早く泳げる(移動できる)為、流れがあっても大差が無い.
当スクールのドライスーツSPでの練習方法はより基本に対して忠実に行い、中性浮力での水平ホバリング、垂直ホバリングの練習を行い、尚且つ逆立ち浮上(約3〜5m程度の浮上)の練習、BCを使わずにドライスーツのバルブ操作のみでの水中移動及び水面移動を行う。(水面でのみ頚動脈圧迫回避の為にBCを使う)
一般的にはBCを使った指導をしているが、ガイドやインストラクターにおいては水中や水面での水の抵抗が大きく、また二重にバルブの操作を行う為か緊急時の対処が遅れているのが現状である。 当スクールのドライスーツSPの内容は國次 秀紀が作業ダイバーの頃に培ったドライスーツでの作業に必須なスキルと知識を網羅したものですので、他のスクールでは教えていません。 ドライスーツでの作業ダイバーに特有な吹き上げと落下の回避と防止及び、横への移動等はドライスーツ操作法に委ねられる為、ドライスーツを操作・使用するスポーツ及びプロの方への独特な講習内容なのです。 つまり、快適な体温の維持、快適な潜降と浮上のスピード調整、更に、快適な横移動と、浅海又は高深度での完全停止ホバリングが出来る技術です。 参考 ウェット&ドライスーツの項も参考に読んで下さい。 --------------------------------------------------------------------------- e.ダイビング後の異常な睡魔について 何故、この様な事が起きるのかを考えて見よう。 1.ダイビングに於けるストレス緊張がほぐれてホッとした為に疲れを覚え眠たくなる。 これは、乳酸加水分解によって大量の血液が使われる為に脳への血液供給が減る事で眠くなる。近い物として、昼食後に胃や腸へ血液が集中して眠くなるのと同じ状態となる。 また、血液の酸化に伴い溶存酸素量を陸上生活域に戻す為、一時期的に心拍数や呼吸数が増え、体温の上昇等に伴って眠くなる。 3.ダイビング後の体温の低下及び上昇に伴っての陸上生活域に戻す為の生理的ストレスにより極度の疲労感によって眠くなる。(時として、一過性の自律神経失調ともされる場合がある) 4.この他に血糖値低下による体温の低下、及び体温調節の為の産熱機能の低下も血糖値低下が起因する場合があり、1本目や2本目のダイビング後に高タンパク質の物を口にしたりして血糖値の低下に気を付ける事も疲れない秘訣である。k.疲労とダイビング参照して下さい。 これは、水中に於いて体温の低下に於ける産熱運動と水中で体重が軽減される為に体に対するひねりやねじれ等から体の運動量が増え、筋肉の運動によってエネルギー代謝が起き、熱の産生と二酸化炭素及び乳酸を生成する。 このCO2と乳酸CH3CH(OH)COOHが疲労因子となり疲労中枢に働きかけるが、酸素の消費量によっても神経的な疲労因子にもなりえる。 一番の問題はフィンキックの多さであり、運動不足の筋力の低下でも疲労の度合いが違う。 k-1.疲労と代謝の項も良く読んで下さい。 ダイビング直前と直後には代謝を助ける為として、高蛋白質及び脂質の多く含んだ物を摂取し、水分の補給として高電解質の多く含んだドリンクの希釈飲用を薦める。 しかし、電解質の入ったドリンクの直接飲用は余り薦められませんね!(2〜3倍割りで)
◎注意 この原因は血中の溶存過多窒素が脳内で笑気ガス化(麻酔ガス)される為に症状が起きるとされている。 この時の酔った症状からダイビング終了後も笑気ガス(麻酔ガス)の睡眠効果が働いているとするのは間違いである。 また、この眠気が窒素過多とした減圧症の発症因果関係を否定するものである。 ただし、ダイビングの浮上後に体を多く動かして体温の上昇を来たす様な事が有った場合はこの限りでは有りません。 浮上直後は体内より多くの窒素ガスが肺より排出されており、体温を上げる事での窒素ガスの排出の阻害が起きて来る。 また、二酸化炭素と酸素のガス交換も阻害されて、体温が降下しずらくなるのである。結果的には息苦しさを覚え、気分の悪くなる方や風邪を引いた症状、頭痛を訴える方もいる。 この様な症状は窒素の排出勾配が緩くなる1時間位の間に起きる為、体が熱く、息苦しさを覚えた場合はウエットスーツを脱いで、胸や首筋を冷やしたり、深呼吸で軽くする事や回避が出きる。 確かに窒素ガスがこの様な症状に関わるが、本来はダイビング終了後は体を休める事に気を使うべきで、旧来の教えに反した結果として捕らえて頂きたい。
尚、浮上時の重大問題にも抵触する為、浮上時の重大問題 安全停止の意義と注意点!も読んで頂きたい。 b.減圧症 i.気になる減圧症罹患 k.疲労とダイビング k-1疲労と代謝 ダイビングも終わって器材等を片付けたり、時計やメガネを外して何処に置いたか判らなくなる場合が多々あるが、どうしてこの様な事が起きるのだろうか!? 考えて見よう。 ダイビングも終わり緊張がほぐれたから物忘れをすると言う方が居るがそれも一理あります。 物忘れをすると言うのは脳に原因が有り、脳の中で何が起きているのだろうか? その原因を述べて行くのと、物忘れ対策を考えよう。 物忘れの主要因は、脳に於いて色々な情報を保存したり、逆に脳の記憶域の中から呼び出す機能が滞る事で起きます。 脳の仕組みでは、主に側頭葉と前頭葉にあり、大脳辺縁系で起こる感情は、記憶の保存と検索及び記憶の引き出しに影響を与えます。 大脳辺縁系は、注意力と自覚をコントロールしている領域とも密接に連絡し合って、記憶の読み込みと引き出しのバランスを取って居るのです。 ここで、脳に対して影響を与えるのは脳を循環する血液と脳を安定させている脳脊髄液と言う脳や内耳、脊椎中を循環する特殊なリンパ液なのです。 特に脳の血管は毛細管を束ねた様な構造をしており、血中の酸素や二酸化炭素に敏感に反応し、毛細血管の収縮と弛緩をする事で脳の組織を守っているのです。 これは、脳に対するストレスの回避と安定に不可欠な要素なのです。 ダイビング終了後、強い緊張から開放されると脳はどの様な動きをするのであろうか!? これは、ダイビングだけでは無く、緊張度の特に強い色々なスポーツにも当てはまるものなのです。 実は緊張が連続して起きると、脳脊髄液のリンパ液が酸性化してプラスイオン化する為に大量 しかし、この大量の血液を脳本体は必要とせず、拒絶的な反応を起こしてしまう。 この拒絶とは脳組織の血管を収縮させて各部位組織の守りに入るのですが、この作用によって側頭葉と前頭葉が影響を受け、更に大脳辺縁系で起こる感情と、記憶の保存と検索及び記憶の引き出し域に影響を与えます。 特に大脳辺縁系は、注意力と自覚をコントロールしているのですが、このコントロールも崩れ、記憶したつもりでも、とんでもない物忘れが起きてしまいます。 つまり、自覚の無い深い物忘れなのです。 さて、原因は脳脊髄液の酸性化なのですから早くアルカリ化してくれれば良いのですが、そう簡単では有りません。 つまり、体循環している血液の状態も知る必要が有るのです。 やはり、体循環している血液も酸性化していて、更に浮上後は血液の粘性も上がってしまうので水分の補給は欠かす事は出来ません。 また、特に物忘れの多い方は体を休めて疲労感を取る事も体には良い事なのです。 体を休めて水分を取り、深呼吸や酸素を吸う事も効果は有ります。 物忘れの激しい方は、時計やメガネ等は常日頃より決まった場所にしまう事が懸命です。 ◎物忘れには窒素が関係すると言うのは間違った発想と考え方です。 g.水中ガイドとは ◎水中ガイドの本来の姿とは、得意とするポイントをゲストの力量に応じて案内をする事なのですがゲストの力量に応じた安全とダイビングでの満足 を提供する事が出来うる能力と力量を必要とします。 では安全への認識とガイドたる力量とはどの様なものであろう。 1.ポイントの地形と潮流及び海象を学び、特に観天望気をその土地の古老や漁師より教えてもらう事がとても大事である。 その土地の地形(山や平地の関係)により、風向きや低気圧と高気圧との移動の仕方及び急な低気圧の発生の仕方も相当違ってくる。 風によっても表層流が変化し、水面と水中での複雑な流れを作ってしまう。 エントリー、エキジットに於いては特に注意を払わなければならないが、ビーチの場合は波打ち際や足場の悪い所、ボートの場合はエントリー時に海面を確認し声を掛ける事で安全にエントリーする事を喚起する。 人数が多くなれば、潜降点にガイド又はスタッフが付き監視を怠らない。 初心者とビギナーを比べると次の様な分岐点的要素が有るので述べたい。 また、エントリー時や浅い水深での行動には声をかけ注意を促す。 しかし、最近では経験が少なくてもカードの発行が安易及び容易になった為にその技術レベルや知識レベルの低下が進み、考えなければいけない時代とも成ったのかもしれない。 ガイドともなれば、それに関連する知識や技術の習得も必要で、例えば船の操船や船体の修理、エンジンの整備等、高圧空気の充填業務従事、カメラの撮影、ビデオ撮影、潜水調査、潜水作業での軽作業業務も行えなければ一人前とはいえないのではないだろうか。 ただこれだけの事をこなそうとすると時間が掛かるので、業務研修という事で研修期間を設ければ良いのだが・・・。 また、レスキューに関しては水中よりの溺者の引き上げ方や、水面でのマウスツウマウス及び心臓マッサージ等も講習の中に入れるべきである。 難しいと思われる事が出来るガイドがプロやリーダーとしてオープンウォーター域を任されるのではないだろうか。 ガイドはイコールインストラクターでは無く、海やオープン水域でのプロフェッショナルガイドでありたい。 現在ではガイドに於ける身体の保障は労災補償しかなく、また労災保険に入っている事業所も少ないはずです。 潜水作業を行っている所位しか入っておらず、一般のダイビングショップ及びサービスでは入っていないのが現状です。 これは、スタッフのみしか入れず、オーナー等は入れませんので、経営者を身内や、妻にかえて適用を受けるしか有りませんし、入っても保険料が高い事が最大のネックとなりますが、入っておく事をお勧めします。 民間保険に於いても適用を受けれる保険が有るようですので確認をした方が良い様です。 ただし、ガイドの注意も聞かないゲストの怪我や、重度の障害では、保険会社の調査にて支払額等が決まってきます。この時、ガイド側の責任内容でも変わります。 ガイドが一方的に悪い場合は請求されたほぼ全額が支払われますが、ゲスト側の過失責任が問われる場合は支払いも僅かとなります。この支払には警察での事故調書が必要となり、後遺障害等も絡んで来る為に慎重さが必要となります。 ゲストの自殺志願的ダイビングでのガイドへの負担と障害では慰謝料請求も出来ます。しかし、その事実を証明するもの、例えばダイコンのデーターや第三者の目撃確認調書が必要となります。 指導団体の保険に於いてはゲストの引率やスクール指導時の賠償保険です。 現在では一般の生命保険に於いてもレジャーダイビングでの事故は対象として入っています。 しかし、ゲストが無謀なダイビングや自殺志願的なダイビングを行うと、生命保険会社から支払いを拒絶される場合があります。 h.誘発と偶発 ◎ヒヤリハットの代名詞と云った方が当たっている言葉である。 b.水面の移動 事前に流れ、進行方向、水面待機等の呼びかけ. c.潜降開始時 無策又はロープの場合は何を目安に潜降し、着底後にどの様に待機するか. d.水中での移動 移動時にゲストの位置を気にして、その位置より上又は下への位置を取らない事。 ガイド又はリーダーに誘導されて全員が上に上がったり、下に下がったりするので、海底のライン読みを的確にする。 起伏のある地形では、その地形の中に道を見つけ、誘導する。 流れに逆らったり、無理な立ち泳ぎをさせると呼吸数が増え、また心拍数が上がり危険となるので回避されたい。 e.浮上時の安全停止は良いのだが、うねりがあった時は5mでは無く、7.5m以内での安全停止に切り替える必要がある。(安全停止の意義の再確認) この時に中性浮力の練習と云って呼吸を止める様な動作をさせない。 安全停止が終わってもゆっくりと上がる事を定義つけたい。 f.水面浮上後の移動に際してよくよく浮力の確保を行い、ボートの場合は船上に上りきるまで、ビーチの場合は岸に上がり波打ち際から完全に離れるまでは気を抜かない。
偶発は不足の状態で起きるものでは有るが、多々誘発が寄与しているので注意を払いたいが、どの様な時に起きるだろうか? 1.BCの浮力の確保をしていない. b.水中では 1.BCの空気が入りっぱなし. このb.の項目は全て偶発とは云えないので不備偶発とでも言える。
i.ナビゲーション (コンパスとナチュラルコンパス) 陸上においてコンパスナビゲーションはファミリー的な要素のレクレーショナルゲームの一つでもあるが、一つ変えると軍事目的やサバイバルへとつながってゆく重要性を帯びているし考古学、測量等も忘れてはいけない。 水中では水中考古学や沈船探査、漁場での網の位置、水中測量等で有用に使われている。 水中でのゲームは随分と古くからヨーロッパ等で行われアンダーウォーターコンパスと呼ばれ、日本ではアンダーウォーターナビゲーションと呼ばれてJUDF系団体やCMAS系団体で競技大会が行われていたが、既に25〜30年ほども経とうとしている。 コンパスは場所や地域によって地磁気の影響を受ける為にハンドコンパスについては微調整をされた7〜8種類ほどが世界に向けて販売されている。(このタイプは誤差修正が利かない) コンパスは地球の地磁気の方向に引き寄せられる作用が有る。 小さなコンパスを使いこの様に移動する為にはメンタル板等を使い筆記修正をした方がより正確で移動出来るし、その移動方法を平面でなく、立体的に把握する為の練習にする。(イメージング法) これは、方向性の修正が出来、正確さを期する為に必要である。 水中での競技等では前述の場合と、二人とも交代でナビゲータ役を行う場合があるが、陸上でも休みながら交代し行うのがベストだ。 コンパスとメンタル板を使い納得しながら行ったほうが正確である。 水中に於いては透視度(視界)等が陸上とは違い極端に狭くなると同時に平面ではなく立体化する事であろう。 それはバードアイ(鳥の目)の様な立体視化を必要として来る。 しかし、最初は海底を平面的に見て練習をしなければならない。 それはより正確に真直ぐ前進が出来る事と、コンパスを正確に読み取る為にコンパスを水平にし内部の磁針を安定化出来るかどうかから始まる。 岸において北方向と進行する為の目標角度を取りメンタル板等に記入し、帰ってくる為の角度も記入する。 また、万が一方向等を間違った場合の事を考慮し、陸上の位置関係をメンタル板に記入し帰路の修正が出来る様にしておく。 次は水中で方向を変える場合は90度の練習をし、直角の角度をコンパスだけではなく、体と手を使って90度の変針が出来る様にする。 水中に於いて直進性を高める為には陸上の練習で述べた垂直及び水平面を探すのですが水中では脳に対するストレス回避であり視野を安定して確保する為に不可欠なものとなります。 最初は往復路、次は四角形そして三角形と練習をしてゆき、確実に角度の維持が出来るようになったら多角形へと進めてゆきます。 進行方向を維持する為にはライン読みが大事ですが、海底の地形の変化を正確に読み取りデーター化する事が大事です。 このライン読みはセンターラインの右と左にアウトラインを引き、3本のラインを確認し進んで行く。 水中で泳いで行くとどうしても左右にブレが起きて来るので、このブレを逆に利用して前進すると以外にも真直ぐに進むので試して頂きたい。 透明度が悪くなればなるほど直進性が必要となるが、その為にもストレス回避の為の練習が必要となる。 ナビゲーションを確実に行うには中性浮力での水中を滑る状態を作りフィンコントロールによる横滑りの修正が重要だ。 体を安定する事により作られる精神的な安定と、より多くの周囲の情報によって、視界が広がって行く。 この情報は砂のリップルマーク、流れ、うねり、光と影、サンゴ系の向きなどが使われる。 イメージングによる仮想空間が自分の頭の中で描ける様に努力されたい。 海底の地形等で直進する為のコース上に水深の差のある地形が有った場合、心理的な作用により、より浅い方向へ無意識に進む事が報告されている。 水深に対しての恐怖心から来る不可欠的な回避行動が有る為、水深差の大きな地形を移動する場合は自問自答のスタイルで行うが、脳に対して声を出して命令形で指示を与える。この事で恐怖や不安の回避が出来る。 この項目は別途に専門ページを製作したいと思います。 乞う御期待(^^) ◎ダイバーになって一番困るのが水中での移動の仕方だ。 自分の位置を相手に伝える事が一番大事であり、不意に上や下を通ろうとすると、気が付いた相手も動きを止める為にぶつかる恐れがある。 ガイドリーダーが総体的にクループをコントロールし、サブガイド若しくはスタッフがグループが広がらないように及び不意な浮上ならびに降下を予防してグループとしてまとめる。 例えて言えばリーダーが羊飼いでサブ及びスタッフはシープドックの様でもある。 近々、移動の為のフォーメーション図を公開致します。 ガイドやクラブリーダーの引率の仕方と働き、サブやフォローダイバーの位置と動き方、水中でのゲスト誘導と楽しませ方です。(暫くお待ち下さい) k.海でのサバイバル ◎海洋での漂流時にどの様に対処したら良いのだろうか? a.ビーチダイビングの場合、離岸流や潮流及びうねりにより沖合いへ出される。 b.ボートダイビングの場合、2枚(段)潮や3枚(段)潮により、浮上地点を見失う。 また、操船者がいなくてボートが流される場合と、エンジンが不調又は停止により、ダイバーを見失った場合に漂流が始まってしまう。 a.シグナルフロート(他の名称レスキューブイ) 3.漂流中に捨てて良い物. a.最初にウエイトベルト
c.後の器材は捨ててはならない。
a.マスク、スノーケル、BCのインフレーターホースで真水を作る。
b.BCはフロートとして使うがこの上に乗れる練習をする。
c.シグナルフロートはタンクバルブの所にくくり付け、バルブを少しでも浮かせる様にする。(シグナルフロートは立たせたまま) d.タンクはセンターキールとして使う(泳ぐ時に方向を決めたり、直進性を高める為に使う)
e.マスク、スノーケル、フィンは絶対に体より離さない。 a.サメの生息する場所では次の事に注意をする。 早朝と夕方は海中を覗き、常に監視をする事。 万が一、サメが来た場合はその行動を逐一監視し、円を描いているようで有れば、その円から離脱する事。 サメの習性としては、一度目は大きく円を描き周回した後にその円から離れ、二度目は円を小さくして周回するがこの時に目を閉じる様な仕草をする。(突っ込んだ時に目を閉じる仕草) この後、円から離れるがいつ突っ込んで来るかは時間の問題!! 円から離れる事で、何回も繰り返すがあきらめてしまう。 この手のタイプ以外(ブラックテール)もいるので監視が特に大事である。 ここでの防御はタンクとナイフしかないが、擬似体としてシグナルフロートがあり、ホイッスル(水中でも使えるもの)で脅かし、レーザーポインターでも応戦が出来、シーマーカーで煙幕を張る。 2.もう一つの危険はダツ 夜に水面近くを泳ぐが、特にライトの光に敏感で、光へと突っ込んでくる。 l.ログブック ◎ダイビングを始めると最初に潜水履歴を書く為のログブックが渡される。 ダイバーに渡される認定カードは指導する団体や指導員により技術や知識が違うために統一された認定カードとは言えません。 潜水ポイントでのダイブプランやコース等を記入する事も重要な一つです。 気候、海況、気温、水温、流れ、水中での景観や見た生物等々色々な各項目を記入する事で楽しかった事や辛かった事を記録として留め、また仲間や新たな人との出会いを書いてゆきます。 ◎ドリフトダイビングの場合、カレントダイブと大差ないと思われがちだが、あえて2つに分けてせつめいしよう。 @.器材の不備及び装着に対して、緩みが無いかどうかの確認。 A.ダイブプランの上で約束事を明確に決める。 流れが緩やかで有れば良いが、かなりのスピードがあった場合は声を掛け合い順序良くエントリーして行く。 サブリーダーが一番先にエントリーし、リーダーは最後にエントリーする。 2.水面の移動法(潜降も含む) ばらけ無い(散らばらない)様に注意をし、全員がエントリーし終わったら声を掛けて注意を促し、潜降の準備をする。 しかし、流れが強い場合はBCのエアを抜き、エントリーしたらそのまま潜降し、サブリーダーが潜降時のディセントマーカーとして目印となる。 3.潜降法 サブリーダーがディセントマーカーとして初めに潜降し、送れてリーダーが潜降を開始し、合流時にリーダーが先頭へ出る。 4.水中での移動法 水中での障害物に気を付けて移動して行くが、水中での移動時のスピードを変える事を覚えなければいけない。 5.浮上法 浮上時は体を斜めに立てる様にして水の抵抗で浮力を付けて浮上する。 6.ボートでのエキジット法. エキジットの時が一番危ないと言っても良いだろう。 この時、ボートは真っ直ぐ流れに向けないと不安定になり舵が利かないのでダイバー側が移動し待機する。 ボートはスクリューを回したままの状態でダイバーとの距離を維持をするが、間違ってもスクリューには足を持って行かないようにしなければいけない。 また、船に上がる際は状況に応じてフィンを取るか取らないかを決める。 外洋でのボートダイビングの場合はフィンを取らないで上がるのが正統派と言いたいですね!! ◎カレントダイブは水面と水中の一定の流れ、2枚(段)潮、3枚(段)潮での潜水法を指しており、ドリフトダイビングの中の一つのテクニックと言っても良く、またカレントダイビングの方がより難しさをも持っている。 ここの項では流れをいかに利用し、逆手にとって自分を守る為の技術と知識となるが、かなりの部分で説明不足となるのはやむ得ない。 また、この項での説明はボートダイビングでのアンカーリングを前提とするが、ビーチエントリーでの起き得る説明を最後の方でしたい。
1ノットは30cm/秒(sec)、1m/3(3.33)秒 エントリー後の移動に際し、どの程度の流れまで対応出来るか考えてみよう。 初心者で体を水平に出来ないダイバーであれば0.3ノット位でも泳げなくなり、流されてしまう恐れがある。 0.3ノット以上の流れになった場合、サポートして泳ぐか、カレントライン等の準備が必要となる。 体を水平にし、泳力のある泳げるダイバーであれば、およそ0.6ノット位で有ろう。 これ以上の流れの場合は、特別に訓練を受けたダイバーでないと泳げないので、カレントラインが不可欠である。 特別に訓練を受けたダイバーでは1.2ノット程度までの流れに対して泳ぐ事が可能となる。 泳法はセンターキール(背泳)泳法と言って、タンクを水中に沈め、BCの浮力を最大限に使う事で直進性が増し、強い潮でも泳ぐ事が可能となる。 ロープを使った潜降法は体が固定される為、マスク等が取れそうになるので注意が必要であり、BCの操作及び耳抜きの動作においても片手で行い、ロープから手を離す事が無い様に注意をし、ゆっくりと潜降する。 ロープ無し潜降の場合は、流れに頭を向け体を水平にしてフィンキックをし、垂直に潜降をして行くが、特に流れがさほど無い場合は、流されない様に気を使い垂直に潜降する様に心がける。 これは、水中での移動の際に不可欠な条件ともなり得る。 またこの逆もあるが、海底の地形及び地上の地形、海流と潮流で潮の速さに違いが生まれる。 ◎対処法 複雑な潮が干渉しあって出来るが、やはり怖いのはダウンカレント及び沖出しの潮と云って深い方へ引っ張り込まれる様な潮の発生である。 場所によりその流れの方向性も変わるので細心の注意が必要。 ◎対処法 また、急激な流れより逃げる為にはBCを一気に膨らまし、途中まで浮上するが、BC操作の熟知度が必要。(ダウンカレント参照) 水中及び水面でも起きるので注意をしたいが、水面の場合は水面の一部の範囲がざわざわと波が立つので確認が出来る。 浅い水深でのうねりによっても水が巻き、泳ぎのバランスを崩す恐れあり。 ◎対処法 ◎対処法 BCの空気を一気に抜いて、岩礁や根に一杯まで寄って回避するか、間に合わない場合は緊急浮上の要領で上がって行く。(BCコントロールに注意が必要) 前者は通常あっても不思議では無いが、後者は大変危険で急激な速さに成る場合がある。 前者は流されながら流れの外へ出るか又はBCを膨らまして浮上すれば回避出来るが、後者はBCの浮力を一瞬失うために体のバランスを崩してしまう場合があり、この他に体の冷えや体力の消耗等でも危険で、BCへ再度空気を補充しても相当量の補充となる為にいくらベテランと言えどもないがしろに出来ない。 ◎対処法 力の強い流速域は一定の範囲のみなので、どちらかの方法で回避する。 a.BCの浮力を減らし、一度海底に降り、体制を立て直し、海底を這うようにして流れの外へ回避する。(浮力を最大に減らして又は調整して回避) b.BCの浮力を最大にして、その流速域より回避する。 ◎対処法 F逆流(粘性流) ◎ロープでの浮上 アンカーロープでの浮上に際しては、浮上後に船に沿うように、又はカレントライン等で流されない様にして、はしごの所に移動し上がる。 o.観天望気 地域や地形での気象の変化が分かります。 昔から天気を読む時、山に掛かる雲や風を見ていたのですが、地方によって見方も違います。 相模湾周辺及び伊豆の観天望気です。 p.海洋気象と海況判断 工事中です。 海の水は透明なのに、なんで海は青いんだろうか? 結果として、波長の短い青い光が海の中を満たすので、海が青く見えるのです。
つまり、低気圧が向って来て居るのか、離れて居るのかが判る。
風が強くなるにつれて波の山と波の谷とが出来、風下へ向かってうねって行くが、更に風が強くなると波は大きく高くなって波頭はとがり前に崩れて白波となり、尚も強くなると海面は白く砕けた波のアワ(泡)に覆われて潜水等が不可能となる。 通常、5mの波(波高値、平均2.5m)ともなると大きいと言う。 この回転は波の高低(半径)を指しているが、海中に入ると水圧による水の密度の増加によって回転半径が小さくなる。 表面の高さ(半径)を1mとすると水深10mでは3分の1の0.33m程で、水深20mでは0.11m、水深30mでは0.037m、水深40mでは0.0112m、水深50mでは0.004mとなる。 また、進行方向に対して一番強くなり、台風の先触れとして一早く伝わって来る。 1000kmの所に発生した台風によって、台風のうねりは720km/1日で伝わる為、33時間後にはうねりが到達する。 3.海水温 夏に於いては房総や伊豆半島・伊豆七島以南では23℃〜27℃以上となり、場所によっては水温が30℃以上にもなる場所がある。 冬、房総半島付近では12℃〜13℃位まで落ち、東京湾の浅海部では7℃〜8℃位まで下がる。 南極や北極では氷点下2℃位で空気の様に氷点下30℃以上には成る事は無い。 日本近海では四季により季節風が吹き、夏は黒潮の影響による海水温度上昇が有り、冬はシベリア付近での高気圧から北西の冷たく強い季節風が吹く事で気温も下がり、また親潮の勢いも増して水温も下がって行く。 水深に於いてはどうであろうか? 尚、潮流等が速い場所では上下間で水温の著しく差の有る場所が起こる場合がある。 水温が22℃以下になると裸での潜水には適さなくなるが、これは人間の生理的能力が約40%も低下する事となる。この機能低下によって体の共調運動能力が失われる事で安全に対する責任が果たせなくなる。 水は空気に比べて25倍もの速さで体温を奪う為に保温は欠かせない。 q.陸上での器材セットアップ、水面での対応、水中での対応と危険性. 何気なしにタンクとレギ及びBCをセットしていないだろうか? セットする為には何よりもまずタンクに的確にBCをセットする事から始まらなければ成らない。 BCにおいてはタイトベルト(タイベルトとも言い締め付ける意味)が外れない様に締め付けなければ成らない。 このタイトベルトはナイロンベルトで作られていて水を吸うと伸びる難点を持っている。 乾いた状態でセットすると水に入ってからベルトが伸び、タンクがベルトからずれ落ちる可能性 しかし、最初からベルトを濡らし延ばしてセットすれば落とす事も無い。 またBCのセットに於いてタンクとBCの取り付け位置の関係を述べよう。 この関係はタンクバルブの上端とBCのネック部分が同じ位置か又は凡そ1cm位上でセットする。(BCはメーカーにより0〜2cm位の誤差が有るので、まず確認と背負ってみる事) 2水面移動、潜降時、着底から移動、浮上に際し、水面に達した時. r.ダイビングと薬 塗布系と言うと軟膏や点眼、点鼻、点耳薬、湿布薬系が有り、内服薬系は服用薬と点滴や注射液が代表である。 この様な薬が、どの様にダイビングに影響するのだろうか? 考えてみよう。 その為には塗布系では薬効を保持する為と雑菌より患部の保護も必要とする為、薬に増粘剤を混ぜて、塗り易さと薬が揮発しない、乾燥しない様にしてある。 この方法は他の組織や副作用も少ないので有効とされるが、患部に対し継続的な治療を良しとする。 薬の効果は直接に血液へ注射・点滴をする場合に最大の効果を発揮する。 しかし、座薬と塗布した薬の吸引・吸収による効果は意外と強く、その薬効成分については注意をして使用しなければならない。 ◎内服薬系(耳と鼻、胃薬、抗生物質、鎮痛剤、酔い止め、精神安定剤、消炎剤、その他)この中には口飲による物と、直接血管へ注射・点滴をする物も含まれる。 効用を上げればきりがない程に多くの薬が販売されている。しかし、複合して飲む事で毒性や副作用を生じる為、気を付けなければいけない。 さて、ダイビングに於いてどの様な薬が問題とされるのだろうか? 思考と判断、そして行動、人間の生理作用の殆どは脳の働きによって司っている事と言う事は脳に対しての刺激やその働きを阻害する薬となってくる。 痛みや頭痛は脳から発する異変を知らせる信号で有り、また喉が渇いたり、お腹が空いたり、疲れを訴えるのも信号を発している部位からの異常信号をストレスとして受けて脳が反応をしている。 この異常信号の元が風邪で有ったり、部位炎症で有ったりと様々で、これを治療・抑制しょうとして薬を飲む。 1.鎮痛効果の有るもの。 【「スキューバダイバー」自分の身を守る為の予備知識】 study-four_jからstudy-four_kへ |