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E.潜水終了後のトラブル.

1.潜水中や潜水終了後に起きる異常 (インターバル中も含める)

すでにダイビングしている方は耳や副鼻腔群で色々な経験をしている事と思います。

潜水後に起きる症状を説明致しましょう。

1. 眉間の部分の膨張感と痛みがある。
前頭洞連絡管の閉塞(オーバープレッシャー)により前頭洞内の空気が膨張して痛みを発するが、内部の圧力の程度により軽微な物から重度の物まで有る。(頭を押さえる程度から、声を発したい位の重度の痛み)

対策として→ブロックの解除法を行なう、又は冷やして炎症を抑え、内部圧力が下がるのを待つ。

2. また呼吸の仕方が違っていた為に、急性の鼻炎等その他を起こし前頭洞閉塞の痛み二酸化炭素中毒や過剰な換気(呼吸亢進)による酸素過剰で頭部の部分的な痛みを訴える。
この部分的な痛み及びこめかみを含めた痛みが起きる。

対策として→CO₂の場合は痛い部分を冷やし、深呼吸をする。

O₂の場合は呼吸を短時間止めて体内のCO₂を増加させる事で回避出来るが、暫くの痛みは残る。

3. 中耳内でガサガサ音がしたり、膨潤感で音が聞こえずらいし、むず痒い感じがした時は耳管を通して水が侵入した為だ。

このままほって置いても直るが、痛みが有る場合は雑菌等の炎症の可能性があり、まずは耳鼻科へ。

対策として→音がキンキンやボワ〜ン/ボワ〜ンとしていたら内部の水分が気化して膨張している為だ。

耳管壁が水分によって貼り付きブロックしている為で、内部の気化水分や水分そのものを取り除かなければ回避出来ない。

ブロックの解除法もあるが、耳管口の部分を温めると結露作用で抜く事が出来る。

むず痒い場合は鼓膜付け根や中耳壁周辺の圧炎症や細菌炎症によるものなので中耳炎に注意 !

原因は圧傷害による細菌炎症で、耳抜き時に送ってしまった唾液や鼻水内の雑菌が原因です。
5.の項を参照して下さい。

2.難聴や耳鳴りが起きていたら・・・

○内耳窓(前庭窓、蝸牛窓)の破裂や裂損によって、脳脊髄液リンパ漏れで起きる場合の難聴。(めまいや吐き気も起きています)

○蝸牛管内の外リンパ筒のウイルス性閉塞、聴覚神経の破断、血圧の上昇、低脳髄圧によるもの、外リンパ痩等に於いて難聴等が有ります。

片側の耳だけが聞こえずらい、又は難聴、或いは耳鳴りがしている場合は耳骨変形や内耳窓付け根部分に圧傷害や炎症等あり。

対策として→有りません(;一_一)  軽い場合は様子を見るしかないのですが、耳鼻科へ行く事を勧めます。

内耳型減圧症の場合は減圧症専門の耳鼻医師、又は減圧症/高気圧障害自己治癒潜水法へ。

3.中耳(耳の内部)に水が残っていて、水の移動や閉塞感がある.

暫くすれば耳管を通して水は抜けるが、ほどほどの水分や湿気の為、キンキン、ガサガサ、ボワ〜ンとした音がしてしまう。

しかし、いつまで経っても抜けない場合は【中耳・耳管内の排水法】下図の様な抜き方もある。

極力温かい空気を耳管咽頭口周辺に送り、温度差による結露誘導で抜く方法だ。 ただし、練習が必要。

また、どうしても抜けない場合は耳鼻科へ行って鼓膜穿孔法(小さな穴を開けて)で抜くしかない。

また、この方法は1本目のダイビングで耳管や中耳内へ水や湿気を送ってしまい、耳抜きが不調の時、インターバル中に【中耳・耳管内の排水法】を行うと、2本目のダイビングで耳抜きがうまく抜ける場合もある。 更に、普段から耳が抜けづらい方も、潜る前に耳管咽頭口周辺を温めて置くとうまく抜ける。

この方法で温める位置を変える事で、前頭洞の水詰まりや湿気抜きも練習により出来る様になる。

◎耳抜きの時、耳管を通して水(海水、唾、鼻水)等を中耳へと送っている場合があり、中耳内の水と空気(最初に内包された空気と耳抜きによって送気された空気)によって中耳内圧が不安定となるが、水深10〜15m辺りまで潜っている方がいる。 この状態では水深15m以上へ行く事は不可能に近い。

4.中耳腔・耳管腔の完全水没及び不完全水没の発生 !

◎また、浮上に際してリバースブロック等を起し易く、起こさなくても中耳・耳管内に残った水が中々抜けずに陸上の生活に支障をきたす事となります。

耳に対して違和感を感じる場合は、外耳と外耳周辺及び中耳と耳管並びに周辺に接触感、圧迫感、膨潤感、痛感、刺激感、閉塞感、耳鳴りや騒音感等が有ります。 

更に、平衡感覚や聴覚機能へも多大な影響を与える場合があるのです。

○中耳や耳管へと水の入る原因とは・・・! 

@耳抜きのタイミングのずれ、及び、ふん/うん等の送気送りが弱い場合、鼻腔・咽頭内が陰圧になり、マスク等から僅かだが水の流入と鼻腔内(上・中・下鼻甲介)サイナスから鼻水が耳管咽頭口へ来てしまい、耳抜きと共に耳管内へ送り込んでしまう。

A口の中の水や唾、鼻水を気にしていない。 また、鼻からの水の流入に対して無頓着。

 B耳抜きに時間を掛ける方。 また、耳抜き中に水深が維持出来ずに上下しながらの耳抜きをする方。

 C耳抜きをする時、首(頭)を左及び右に振って置き、またはゆっくりと振りながら耳抜きをする方。

耳抜き時の注意点は・・・、顔面を45度〜60度程度下向きに傾けて咽頭部分を上にして抜く。

 この時、口の中に空間を設けて咽喉部分の水分が無い事を確認。

又は、確認せずともあくびの動作による下顎を引く事でも同じ動作が得られる。

耳管開放症2の方の場合、中耳及び耳管へと水(唾及び鼻水含む)や水分を送ってしまう為、中耳炎等になり易いので注意が必要だ。

この開放症は練習や訓練によってある程度は直す(治す)事が可能で、頬骨の内側を通っている耳管周囲や顔面筋、下顎を大きく動かす等の筋肉トレーニングだ。

尚、カラオケで大きく口を開けての発声練習、大笑いでもトレーニングが出来る。

筋疲労に於ける嫌気性代謝での乳酸の産生によって身体疲労が起きた場合、呼吸や体温の異常を来す場合があり、極度に耳抜きが出来なくなる場合があります。

十分に体を休め、疲労が取れてから潜りましょう(*^_^*)

この項では、耳に於ける聴覚と平衡感覚、そして、内耳に関わるめまいや頭痛等、内耳性・脳神経減圧症を含めて述べて行きます為、編集には暫く時間が掛かります。書き足しながら進めます(*^^)v

F.減圧症関係.

1.血中アンモニア関連としての減圧症分類

ダイビングでの浮上時、体内窒素分は亜硝酸ガス・硝酸ガス化し、窒化或いは脱窒・還元されて窒素N2 として排出・排気されます。PROTECS JAPAN Hidenori Kunitsugu の見方として参考にして下さい(^^ゞ

日常の窒素からダイビングに於ける窒素まで詳しく説明してあります。要参照です(*^_^*)

クリックするとサイトへ飛びます(*^。^*)  クリックすると拡大されます(*^^)v

2.-脳神経による障害-

嗅覚異常、視覚異常[距離感、レンズ眼、複眼(視)、斜視、遠近調整]、眼振異常、顔のこわばり、顔のひきつけ、飲み込み、噛み込み、そしゃく異常、舌のもつれ、ろれつが回らない、舌の拘束、味覚の異常、喉のつまり、喉が細く呼吸をしづらい、胸の息苦しさや締め付け、めまい、はきけ、頭痛・偏頭痛、平衡感覚異常(左右前後のふらつき、まっすぐ立てない、すぐ転ぶ、ふわふわ感)、聴覚異常(音感、音が割れる、異常な響き、高低音、閉塞、聞きづらい)、耳殻異常(耳介、耳たぶ、耳の輪郭部での違和感)、発声異常(ダミ声、発声しづらい、声が割れる)、知覚障害や失語症、記憶喪失、記憶の部分喪失障害、胸・腹部の異常(しめつけ、ちくちく、しぼられる、膨張感)、お腹(胃・腸)が落ちつかず異常な感覚、首周り・肩の凝りや痛み・重い・チクチク感、・・・等は全て脳型減圧症で、通常の生活が苦痛となり、行動や情緒不安等で精神的に落ちこむ様になります。これ以外にもありますので、気がつき次第に記載致します(^^ゞ

スキンダイビング・スキューバダイビングに於いて、肺内に取り込まれた窒素N2はそのままの形で体内へと取り込まれる訳ではなく、体外の加圧環境(水中・加圧室等)下では肺胞毛細血管の血漿中で酸化(水素イオンH+による)されて血中アンモニア(強刺激臭・有色・水溶性・脂溶性・有毒性のアンモニアNH3と無味・無臭・無色・無毒・難脂溶性のアンモニウムイオンNH4+)へと変換されて体内へと取り込まれて行きますが、大半はアンモニウムイオンNH4+として体内の組織へと取り込まれて行きます。

ただし、体内に於いては酸塩基平衡による血液pHの調整(7.35〜7.4〜7.45)が行われており、生体の恒常性を取りつつ取り込んで行きます。

尚、脳脊髄液pH値の正常値は7.2〜7.6 と幅が広過ぎる為、何故なのか現在調べています。

NH3 + H2O ⇔ NH4+ + OH- 【酸塩基平衡反応】生体恒常性に絶対不可欠!

酸塩基平衡反応によってアンモニウムイオン NH4+ と水酸化物イオン OH- が生じ塩基性を示すが、この逆もあって血液や体液のpH値で容易に行ったり来たりする!!

当然として、精神的ストレス・代謝的なストレスでも塩基性(アルカリ)化して有毒性のアンモニアNH3へと変わり、一過性或いは急性の高アンモニア血症による脳神経に対して毒性を発現する為、精神的ストレス・代謝的なストレスは脳神経性障害とU型減圧症の発症を誘因する。

体内に於いてアンモニアNH3 濃度が高くなり過ぎると、アンモニアNH3 の持っている神経毒性によって、脳へと送られるべき身体の状況伝達信号が遅くなり、思考力低下、判断力低下、記憶力低下、運動と運動反射力低下、視覚・聴覚等の感覚機能の低下が起き、意識がもうろうとして来る。

特にひどい場合、思考力喪失・判断力喪失・記憶力喪失・運動と反射能力の喪失・視覚聴覚の感覚等で急性的異常と意識の喪失と失神が起きる。

原因は、精神的ストレス・代謝的なストレスにより酸塩基平衡が崩れ、アンモニウムイオンNH4+と水酸化イオンOH- とが大量に結びついてアンモニアNH3に移行してしまう為で、大量に作られたアンモニアNH3は、脳への血液流量を調整している血液脳関門の調整機能を狂わす為、大量の血液と共にアンモニアNH3も脳内へと通過させて脳神経毒性を発現させてしまうのだ。

まるで、窒素酔いの症状に似ているが浅い水深でもなりえる為、区別出来る。(一過性・急性のアンモニア血症化)

3.第1脳神経から第12脳神経分類と症状

第1脳神経(嗅神経)
匂いに過敏又は鈍感となったりし、匂い(臭い)の成分判断がおかしくなる。

第2脳神経(視神経)
斜視や視覚情報(視野狭窄、明暗、色調)の異常が起き、また、眼圧の異常が起きる。

第3脳神経(動眼神経)では動体視力の低下等。
第3脳神経(動眼神経)・第4脳神経(滑車神経)・第6脳神経(外転神経)で眼球を動かす筋肉の運動を支配。

第4脳神経(滑車神経)と第6脳神経で眼震や視点異常。
上斜筋によって目を外方(耳側方向)や下向きに動かす為、視点異常が起きる。

第5脳神経(三叉神経)
[上顎神経、眼神経+(顔面の皮膚)、下顎神経+(そしゃく筋)]では側頭部及び頬の痙攣やひきつり(場所確認)。

第6脳神経(外転神経)
外転神経は外側直筋を収縮させて眼球を外側に向かって水平に動かす作用を持つが、これを眼球の外転という。

眼球の運動に関わっている神経には、動眼神経、滑車神経と、この外転神経がある。
異常時:眼球が内側を向き、視点が交わらずに複視(物が二つに見える)が起きる。

第7脳神経(顔面神経)
顔の表情筋の働き、中間神経、舌の前部感覚と3/2の味覚支配、顔面の痙攣や顔のひきつり(場所確認)。

第8脳神経(内耳神経)
蝸牛神経、前庭神経 :メニエル型と言われ、吐き気や平衡感覚異常及び蝸牛管の異常による難聴や突発性難聴。

第9脳神経(舌咽神経)
舌の後ろ側3/1の味覚と咽頭部の運動・感覚・分泌を支配しており、唾の飲み込みが出来ないや、ろれつが回らない、味覚の消失。

第10脳神経(迷走神経)
外耳(耳たぶ等)の感覚異常、喉頭発声筋の運動異常、胸・腹部臓器全般的な動きを支配をする為に生活に支障が出る。

また、チョークス型とも言われる呼吸器系の息つまり異常と、胃や腸関係での異常で排尿・排便や脱水障害。

第11脳神経(副神経)・・・かなりのダイバーが罹患。 減圧症自己治癒潜水法で一発治癒完治します(笑)
首や肩の動きに関与・支配、胸鎖乳突筋・僧帽筋等首回り及び肩の筋肉に異変が起き、肩こりや首回りの違和感が起き、特に体温が上がった時に肩への圧迫痛が起き、頭痛や吐き気・集中力低下、寝苦しさの余りの睡眠不足の原因ともなる。 また、ひどい肩こりや集中力欠如の余りに肉体的・精神的な苦痛からの'うつ'等にもなり易い。

第12脳神経(舌下神経)
舌の痺れや麻痺での言語障害が起き、舌が思う様に動かない。

 

耳の病気と疾患 医師のページへリンクしていますので見て下さい。

 

ご覧頂いて有難う御座います。

2013.04.20

【「耳抜き」・「浮き耳」と仲良くなるページ!】のメニュー付の改正編集版です。

内容等に於いて解りづらい、リンク不具合の場合はメールにてお知らせ下さい。
また、本文説明内容に不足・不適切な文言があった場合は訂正致します為、書き直しが有った場合は印を暫くの間ですが付加致します。ご了承下さい。

対処法はメールにてお受け致します。(私は耳鼻科の医師では有りません!!)
又は、相談用の掲示板を用意致しました。

長いダイビング経験から、医学的、物理的見地から見たアドバイスを致します。
ただし、私は医師ではありません。シニアなダイバーとしての立場で相談に乗ります(*^_^*)
質問の有る方は内容を細かく詳しく書いて下さいね !

メール送付先 mailto:dive@protecs.waterblue.ws   まで

  

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TEL 0557-80-3262 FAX 0557-80-3262

プロフィール

プロテックスジャパン PROTECS JAPAN

國次 秀紀(くにつぐ ひでのり/クニツグ ヒデノリ)(国次 秀紀) 國次 秀紀の経歴と家系図

Hidenori Kunitsugu.

所属団体 JAPAN CMAS 日本海中技術振興会 常任理事.

元所属団体 JUDFADS JAPANSDC、中部日本潜水連盟.

ADS JAPAN」、「SDC」、「JAPAN CMAS」の発会に参加.

静岡県スキューバダイビング安全会熱海支部 会長を経て退任.

伊豆スキューバダイビング安全対策協議会熱海支部 支部長を経て平成17年役員退任.

Divers Alert Atami Network(D.A.A.N) 会長を経て平成17年役員退任.

「熱海の海底遺跡保存会」海底遺跡調査主事(第一発見者).

イワクラ(磐座)学会元会員

熱海市観光協会元理事

伊豆ひがねの会会員

記念になる思いで CMAS 30周年記念名古屋大会の組織委員となり、皆様をさくら丸の玄関に於いて、組織委員の代表代理としてお迎えできた事や、フェアウェルパーティーを盛り上げる事が出来た事.(その当時の容姿は武田 鉄矢風でした)

1949年10月 大分県別府市浜脇に生まれる.

小学校2年の時に熱海市の伊豆山へ.

小学校4年生より伊豆山の海でスキンダイビングしながら物取りを始める.

中学校1年生の時に耳抜きを覚え、飛躍的に潜れるように.

17才の時に初めてスクーバタンクで潜る.

1969年 仲間2人でFRP船修理、潜水作業会社 海洋技研開発を始める.

1971年 マリンテック熱海創業 海洋他、多種作業始める.

1985年 (有)プロテックスジャパンに引継ぎ社名変更.

2002年 「熱海の海底遺跡保存会」を発足させ本格調査開始.

この年の9月に佐賀県立名護屋城博物館 学芸員 宮武 正登氏より海底遺跡として認証される.

調査時に本州以北(水中)で初めての「碇石」を発見.

2002年12月末 43本の「碇石」確認。(2005年には碇石100本を超える)

國次 秀紀のダイビング経歴等は下記記載のリンク先へ詳しく説明があります.

國次 秀紀の最新経歴と家系図

 

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